【記事タイトル】f0001_蛇口 水漏れ
【カテゴリー】コラム_蛇口_水漏れ / お役立ちコラム

蛇口水漏れは止水栓を閉めて応急処置

蛇口の水漏れが発生していることに気づいたら、まず「止水栓」を閉めて応急処置を行います。
止水栓を閉めることでひとまず水の給水をストップさせることができるので、漏水によって無駄に水道料金がかかること防げます。
止水栓を閉めた場所以外の水道は通常通り使用できるので、日常生活に支障が出る心配もありません。

止水栓は、以下の手順で閉めることができます。
①キッチンや洗面台のシンク下にある止水栓の場所をチェックする(シンク下にない場合には屋外に設置されていることがあります)
②止水栓の形状を確認する(手で回せるハンドルタイプや、マイナスドライバーを使用して回す内ネジタイプなどがあります)
③止水栓を時計回りに回して閉める

以上で、止水栓を閉めて水漏れを一時的にストップさせることができます。
止水栓を閉める際には、回した回数を紙やスマホに記録しておくことがおすすめです。
止水栓は締め具合で水量が調整されるので、回した回数を忘れてしまうと再び最適な水量に調整し直すことが難しくなります。

止水栓の場所が分からない場合には、水道の元栓を閉め流ことで給水を止めましょう。
水道の元栓は一般的に屋外にあり、水道メーターの近くなどに設置されています。
元栓を閉めると自宅の水道が全て使えなくなってしまうので、その点は注意が必要です。[tpl file='e_columnTxtBtn01']

蛇口の構造と水が出るしくみ

蛇口の水漏れを自分で直すときには、まずは蛇口のパーツと構造について知ることも重要です。
以下からは、蛇口に使用されているパーツの種類と役割を解説します

蛇口ハンドル:蛇口から出る水量を調節するパーツで、ハンドルタイプやレバータイプなどさまざまなスタイルがあります。
蛇口キャップ:蛇口の先端に取り付けて、水撥ねを防ぐなどの役割を持つパーツです。
蛇口スパウト:本体から吐水口(水やお湯の出口)につながるパイプで、ナットやゴムパッキンで水栓金具本体と固定します。
コマパッキン:ケレップとも呼ばれ、吐水口に直接水が出るのを防ぐ役割があります。
スピンドル:蛇口のハンドルと連動して水量を調節するパーツです。

蛇口のハンドルを回すと一体化されているスピンドルが上昇し、水道水を押さえつけているコマパッキンを水道の水圧によって押し上げます。その隙間を通って水が流れるのが、蛇口の基本的な仕組みです。
いくつものパーツによって構成されているので、水漏れの際にはまずその原因を正確に把握することがポイントです。

蛇口のよく水漏れする箇所と原因

蛇口の水漏れが起こりやすい箇所は、主に以下が考えられます。

1.吐水口からの水漏れ
2.ハンドルの下(根本)からの水漏れ
3.スパウトの根本からの水漏れ
4.蛇口取付け部からの水漏れ
5.吐水口からの水漏れ(シングルレバー混合水栓)

上記のような箇所で「パーツの劣化・故障」「水垢等の汚れ溜まり」などが起きると、それが原因となって水漏れが発生することがあるのです。
最初はポタポタといった些細な水漏れからはじまり、最終的にさらに大きな被害に広がっていく可能性があります。
そのためなるべく初期段階で水漏れしている箇所と原因を特定し、早急な対処をすることがポイントです。[tpl file='e_columnTxtBtn01']

【部位別】蛇口水漏れの直し方

以下からは、蛇口が水漏れした際の部位別の直し方を解説します。
実際に水漏れしている部位を確認した上で、各項目をチェックしてみてください。 単水栓の水漏れ箇所

ツーハンドル水栓の水漏れ箇所

シングルレバー水栓の水漏れ箇所

作業前の準備

蛇口の水漏れを直す際には、まず作業前に準備しておくべきことがあります。
以下を参考に、蛇口修理のための準備を進めてみてください。

必要な道具・部品を用意する

蛇口の水漏れを自分で修理する際には、以下の道具があると便利です。

・マイナスドライバー
・モンキーレンチ
・スパナ
・ピンセット
・精密ドライバー
・水栓レンチ

これらの道具があるとさまざまな水漏れの原因に対応できるので、ホームセンターや100円ショップで用意しておくといいでしょう。

また、劣化や故障した箇所によっては、交換修理が必要になる場合があります。
例えばパッキン、コマパッキン、Uパッキン、リングなどが古くなっている場合には、それぞれのパーツを新しく交換する必要があります
まず蛇口の水漏れの原因を特定した後、交換に必要なパーツを用意しましょう。
蛇口のパーツは、メーカーや製品によって使用されている形状やサイズが異なります。
そのため購入時に間違えないように、事前に自宅の蛇口にピッタリと合うパーツを確かめておくのがコツです。
実際に交換するパーツを持ってホームセンターに買いに行ったり、メーカーに直接連絡してみましょう。

水道の止水栓を閉める

蛇口の水漏れを修理する際には、必ず水道の止水栓を閉めましょう。
止水栓を閉め忘れると、修理や交換の作業中に水が飛び出す可能性があります。
キッチンや洗面所が水浸しになる恐れがあるので、改めて止水栓を閉めることを忘れないようにしてください。

部位A:吐水口からの水漏れ(ハンドル水栓)

きちんとハンドルを閉めているのに、ポタポタと水漏れが起きている場合、吐水口のパッキンにトラブルが起きている可能性があります。
吐水口からの水漏れが原因の場合には、以下の手順で対処が可能です。

①ハンドル下のナットをモンキーレンチで取り外す
②ハンドルを取り外す
③蛇口内部にあるコマをピンセットで取り外す
④コマ(ケレップ)についているナットを外し、パッキンを新品のものに交換する
⑤これまでと逆の手順でコマをハンドルに装着し、本体に固定する

節水コマやエスコマといった種類は使い捨てのパーツなので、コマそのものを交換する必要があります。
また、最後にナットを閉める際には、今後のことも考慮してきつく閉めすぎないように注意しましょう。

部位B:ハンドルの下(根本)からの水漏れ

蛇口ハンドルの下・根本から水漏れが発生している場合、パイプの結合部にある三角パッキンが劣化している可能性があります。
蛇口ハンドルの下・根本からの水漏れ時は、以下の方法で対処できます。

①ハンドル下のナットをモンキーレンチで緩める
②ハンドル部分を取り外す
③ハンドルを分解し、三角パッキンを交換する
④分解したときと逆の工程でハンドルを組み立て直す

組み立て方が分からなくならないように、ハンドルのパーツはきちんと外した順に管理するのがポイントです。

部位C:パイプの付け根からの水漏れ

パイプの付け根から水漏れしている場合、接続部のパッキンに不具合があるかナットが緩んでしまっている可能性があります。

①モンキーレンチやプライヤーを使い、パイプを固定するナットをしっかりと締める
②①を行っても水漏れする場合は、ナットを緩めてパイプを外す
③接続部分に取付けられたリングとUパッキンを新品に交換する
④新しいUパッキンの溝を本体に向け、接続部分にはめ込む
⑤取り外した順番と逆の手順で取り付ける

ナットが緩んでいる場合、ナットを締め直すだけで水漏れが収まる場合もありますが、ナットを締めても水漏れが続く場合はパッキンとリングの交換をすることで水漏れが解決できます。

部位D:蛇口取付け部からの水漏れ

蛇口取付け部から水漏れが起きている場合、パッキンやネジに巻かれているシールが劣化していることが原因かもしれません。
蛇口取付け部からの水漏れ時には、以下を参考にして修理をしてみてください。

①蛇口本体に水栓レンチを取付け、本体ごと回転させて取り外す
②蛇口本体を外した部分にあるシールテープやパッキンを確認し、劣化している場合は新しいものに交換する
③蛇口本体を取り付ける

蛇口本体を取り付ける前に、ゴミや古いテープが残らないよう、配管内を綺麗に整えましょう。
シールを巻き直す場合には、ネジの根本からしっかりと巻いていくのがポイントです。
蛇口本体を取り付ける際には傾きがないか確認し、斜めになっている場合にはシールの巻き具合で調節します。

部位E:吐水口からの水漏れ(シングルレバー混合水栓)

シングルレバー混合水栓(レバーが1つだけついていて、上下に動かして水を出すタイプ)は、パッキンやバルブカートリッジの劣化によって吐水口から水漏れが発生する場合があります。
シングルレバー混合水栓の吐水口から水漏れが起きた場合には、以下の方法で対処してみてください。

<パッキンが原因の場合>
①レバー下のネジを取り外す
②レバーを取り外してパッキンを交換する
③レバーを元通りに直す

パッキンは2箇所交換することもあるため、両方とも新品にするようにしましょう。

<バルブカートリッジが原因の場合>
①レバー下のネジを取り外す
②レバーハンドルを引き抜いて取り外す
③ナットを緩めてバルブを交換する(バルブカートリッジの取付向きを間違えると、水とお湯の切り替えが逆になってしまうので注意が必要です)
④レバーを元通りに直す

シングルレバー混合水栓を使用している場合には、消耗品であるバルブカートリッジの劣化を考慮して定期的な交換が必要です。
水漏れの原因箇所を確認した上で、それぞれの方法を試してみてください。

部位F:スパウトまわりからの水漏れ

スパウトとはレバー下にある金具部分で、スパウト上下の隙間から水が漏れてしまう場合があります。
蛇口から水を流すと同時にスパウトからも漏れ出すケースが多く、バルブカートリッジかパッキンが故障の原因となります。
スパウトまわりから水漏れしている場合には、以下の手順で修理を進められます。

①レバー下にある前面のネジを取り外す
②レバーハンドルとスパウトのカバーを外す
③バルブカートリッジが劣化している場合は新しいものと交換し、パッキンの場合にはレバーを分解してゴムのパッキンを新品に交換する
④レバーとスパウトを取り外した順番と逆の手順で取り付ける

スパウト部分から水漏れが起きている場合には、原因となっているパーツを特定し、それに合わせて交換用の部品を準備する必要があります。[tpl file='e_columnTxtBtn01']

蛇口水漏れを自分で修理する場合のリスク・注意点

蛇口の水漏れを自分で修理することは、問題に早急に対応できるというメリットがあります。
必要な道具がそろっていれば、すぐにでも対処ができるため、問題を早期解決に導けるでしょう。

しかし、蛇口の水漏れを自分で修理することには、多くのリスクおよび注意点があります。
例えば以下のような点が、自分で修理する場合にリスクとなり得るでしょう。

・修理が失敗して水漏れがひどくなると、水道代が高くなったり、カビの発生原因になったりする
・修理が成功したと思い込み、水漏れが繰り返される可能性がある
・蛇口の使用に重要な部品を紛失する可能性がある
・修理に失敗した結果、業者の修理費用が高くなる可能性がある

このように、蛇口の水漏れを自分だけで修理した場合、いくつものリスクを抱え込む可能性があるのです。
修理に失敗して余計に水漏れ被害が広がれば、キッチンや洗面台が使えなくなるだけでなく、悪臭や腐食などの被害が発生することもあり得ます。
また、集合住宅の場合には階下への浸水などにつながり、損害賠償問題にまで発展する可能性も考えられるでしょう。

おそらく多くの人が、蛇口の水漏れを直した経験がないでしょう。
そのため本当に直ったのか正確に確認できなかったり、トラブルの本当の原因を突き止められなかったりといったことが考えられるのです。
「本当に直ったのかな?」と不安を覚えることもあり、これまで通り安心して蛇口を使い続けることが難しくなるかもしれません。
自分で蛇口修理をすることは簡単に思えますが、そういったリスクがあることをしっかりと理解しておくことが重要です。

業者に頼むかどうかの判断目安

蛇口の水漏れが発生した場合には、自分で修理する以外にも、専門の業者に依頼するという方法も考えられます。
水道修理の専門業者は蛇口の水漏れにスムーズに対応してくれるので、問題解決を任せることが可能です。

蛇口を修理する場合、交換のためにどんなパーツを用意すればいいのか、道具の使い方は間違っていないかなど、確認すべきことがたくさんあります。
DIYなどの知識がないと、自宅の蛇口に合わないパーツを購入してしまったり、修理に必要な道具を改めて用意しなければならなかったりと、余計な手間やコストがかかることもあります。
そのためDIYに慣れている方は自分で修理するという選択肢は十分に考えられますが、そうでない場合には業者に頼むことも検討しましょう。

そのほか、以下のような状況に関しては、自分で修理するのではなく業者に頼むことをおすすめします。
・水漏れの勢いが強い
・水漏れの原因が特定できない
・蛇口の修理箇所が固くて外れない
・修理経験がないため自信がない

上記の点は、自分で修理するか、業者に頼むかを判断する目安になります。
蛇口の水漏れ修理に自信がない場合には、無理をせずに業者に修理依頼を行いましょう。[tpl file='e_columnTxtBtn01']

蛇口水漏れ修理を業者に頼むメリット

蛇口の水漏れ修理を業者に頼むことには、さまざまなメリットがあります。
例えば修理業者に依頼することで、修理にかける手間を省くことが可能です。
道具の準備や修理対応は全てお任せできるため、こちら側で特別な作業を求められることはありません。
水漏れ被害を広げないために止水栓を閉めた上で、業者に連絡するだけで済むのがメリットです。

修理業者は蛇口の水漏れを直してきた多くの経験を持つため、原因を速やかに特定し、必要な作業を行ってくれます。
作業完了までの時間も短くて済むので、長期間キッチンや洗面台の蛇口が使えなくなるといった心配もないでしょう。
もちろん、修理業者は水漏れトラブルのプロフェッショナルであるため、修理が失敗するリスクもありません。
安心して修理作業を任せられる点も、業者に頼むメリットになるでしょう。

さらに修理業者にコンタクトを取ることで、水漏れ時のアドバイスを受けることも可能です。
急に蛇口の水漏れが起きると、冷静さを失ってしまうことがあります。
修理業者はコールセンターで水漏れ時の対応方法をアドバイスしてくれるので、パニックを防げるといったメリットもあるのです。
プロの視点でアドバイスをもらえれば、その後水漏れに冷静に対応することができます。
実際に修理を頼むかは別にして、とりあえず修理業者に連絡をしてみることもおすすめです。

一方で、全ての水道業者が、良心的な対応をしてくれるとは限らない点は注意が必要です。
利用者の無知につけ込んで、高額な修理費を請求するといった悪徳業者も存在します。
特に蛇口の水漏れのような緊急性の高い事例の場合、慌てている心理につけ込む業者は多いです。
そのため修理業者を利用する際には、その業者が信頼できる会社なのかを確かめた上で、修理の依頼先を決めるのがポイントです。

各地域の水道局は、給水工事を行う技術を持つ水道業者を「指定給水装置工事事業者」として認定しています。
指定給水装置工事事業者は地域ごとに指定されているので、お住まいの地域の指定給水装置工事事業者をチェックしてみましょう。

蛇口水漏れ修理を業者に頼む場合の費用相場

蛇口の水漏れ修理を業者に頼む場合には、費用相場を事前に確認しておくことがポイントです。
あらかじめ修理の費用相場を把握しておけば、高額な金額を請求されてもそれがおかしいことに気づくことができます。
正規の金額を提示してくれる業者を見極めるためにも、頼む前にだいたいの費用相場を確認しておきましょう。

一般的には、蛇口の水漏れ時に発生する部品交換の費用相場は、8,000~15,000円程度とされています。
部品交換による修理が想定される場合には、10,000円前後を費用として考えておくといいでしょう。

一方で、蛇口そのものの交換が必要とされる場合には、10,000〜20,000円程度が費用相場になります。
全体の交換が必要になれば費用は大きくなるので、余裕を持って予算を見積もっておくといいでしょう。[tpl file='e_columnTxtBtn01']

まとめ

蛇口の水漏れトラブルは、決して珍しい事象ではありません。
そのため正しい知識と準備ができていれば、自分で修理を行うことも可能です。
こちらで解説した各原因ごとの対処法を参考にしてみてください。

その一方で、「自分で修理できるか自信がない」「余計に悪化したらどうしよう」と不安になることもあるかと思います。
自分で修理するか迷ったときや、実際に修理してみて上手くできずに困ったときには、プロの修理業者へ依頼することをおすすめします。
いくつかの水道業者に相見積もりをとり、スタッフの対応などを見た上で依頼先を決めましょう。

水道業者によっては見積もり料金や出張費、キャンセル料などがかかるケースがありますが、ハウスラボではすべて無料となっていますので、まずは一度お気軽にご相談ください。