
トイレリフォームで手洗器を設置する場合の費用相場|後付けは可能?
トイレの室内に手洗器があるメリット
現在はタンクレストイレが普及しておりそれに伴って手洗器のないトイレも増えました。トイレの室内に手を洗う場所があれば衛生状態を保つことができますが、手洗器付きの便器は人によっては使いづらいという悩みもあります。本項ではトイレの室内に手洗器があるメリットを解説します。
タンクレストイレの普及で手を洗う場所が減少
タンクレストイレは連続して水を流せる点や節水効果の高さを利点として普及が進んでいます。タンクレストイレは省スペースやデザイン性も相まってトイレリフォームで選ばれやすく、手洗器がないトイレも増加傾向にあります。
タンクレストイレにリフォームすることで今まであった手洗器がなくなってしまうため、新たに手洗器を設置する必要があります。室外の洗面台では用を足した後にすぐ手を洗えないため、不便さを感じるだけでなく衛生面が気になる方も多いです。
衛生状態を保つことができる
トイレの室内に手洗器を設置すると、衛生状態を保つことができる点がメリットです。衛生的な観点から生活の中でこまめに手洗いすることが推奨されています。細菌はトイレットペーパーを貫通するため、トイレを利用した後は手に細菌や汚れが付着していることが多いです。トイレを使用した後はすぐ手洗いをしないと感染症や食中毒などのリスクが高まります。
トイレに手洗器があればトイレの使用後にすぐ手洗いができるため、細菌やウイルスなどの感染予防の効果が高いです。また、トイレ掃除や生理用品の使用などで手が汚れた場合にも、そばに手洗器がある方が衛生状態を保ちやすくなります。
手洗器付き便器が使いづらいケース
手洗器付き便器では便器の後ろに手洗器があるため、背の低い子どもや高齢者が利用しづらいと感じることがあります。背の低い子供の場合、手洗器の位置まで手が届かないという声も多く、高齢者では前傾姿勢になるのが大変と感じる方もいます。
トイレの室内に便器とは独立した手洗器を設置することでこれらの悩みは解消することができ、利用する家族が使いやすい高さに調整すれば子どもでも高齢者でも使いやすいトイレになります。手洗器の大きさも、便器に付属するタイプと比較して大きなものが設置できるのでゆとりある空間で快適に使用できるのもメリットです。
トイレに設置できる手洗器の種類
トイレリフォームで設置できる手洗器は主に5種類あります。それぞれの種類ごとにメリット・デメリットが異なるため、慎重に検討しましょう。以下では、トイレに設置できる手洗器の種類について、それぞれの特徴や注意点を紹介します。
- 置き型の手洗器
- 壁掛け手洗器
- コンパクトタイプ
- 手洗いカウンター
- 手洗いキャビネット
置き型の手洗器
キャビネットやカウンターに洗面ボウルを置いて使用するのが置き型の手洗器の特徴で、ホテルやレストランのような高級感を演出したい場所で利用されます。置き型の手洗器は洗面ボウルの形や色にこだわれることがメリットで、丸や四角といったよくある形以外にもその場所の雰囲気にあったボウルを選択できます。
一方で、置き型の手洗器は定期的なメンテナンスが必要になる点がデメリットです。洗面ボウルが独立していることで水はねによって周囲に水が飛び散り汚れやすい設計で、洗面ボウルと壁の間に隙間が生じやすいので清潔な状態を保つためにはこまめな清掃が必要です。
すでに室内にカウンターやキャビネットがあり新たに設置をするという場合は、洗面ボウルが高い場所に設置されて使いづらく感じることもあります。洗面ボウルは水が溢れないよう高くフチが作られるため、場合によってはカウンターの高さ調整が必要になり工事費用が膨らむ可能性があることはおさえておきましょう。
壁掛け手洗器
壁掛け手洗器はブラケットタイプとも呼ばれ、壁に設置することで狭いスペースでも設置できる点がメリットの手洗器です。マンションのようにトイレが広くない場合でも対応しやすく、足元の空間に余裕ができるのも嬉しいポイントです。
壁掛け手洗器が省スペースに設置できるのは配管など一部を壁に埋め込んでいるためで、壁の素材や位置によっては施工が難しいケースがあることに注意が必要です。マンションでは工事に許可が下りないこともあるため、事前に確認をしてから設置を検討しましょう。
コンパクトタイプ
トイレに設置する手洗器の中には省スペースを意識して作られたコンパクトタイプの手洗器も販売されています。広いスペースを確保できない環境でも採用しやすくなり、一層手洗器が別のトイレが普及しました。
コンパクトタイプの手洗器はボウルが小さい都合上、手を洗いづらく感じる方も多いです。ボウルが小さいことではねた水が壁や床を汚してしまうこともデメリットで、石鹸を置いておくことができないなどの課題もあります。
手洗いカウンター
手洗いカウンターは手洗器とカウンターが一体となっているタイプで、小さな子供や高齢者でも手を洗いやすいというメリットがあります。物を置くためのカウンターがあることでスペースにも余裕ができ、石鹸や小物を置くための飾り棚としての利用も可能です。トイレの使い勝手やおしゃれな空間づくりを意識している方にはとくにおすすめです。
しかし手洗いカウンターは手洗器以外にもカウンターを購入して設置する必要があるため、リフォームにかかる費用は高くなります。また、カウンターを設置するスペースが確保できない場合は個室を広げる工事も必要になるためさらに費用がかかってしまいます。
手洗いキャビネット
手洗いキャビネットは手洗いカウンターの下に収納機能をもたせたタイプで、空間を有効活用できる点がメリットです。トイレにはトイレットペーパーや洗剤、掃除用具を収納するスペースがあると便利で、キャビネットに収納することで床に置かないだけでなく隠しておけるのも選ばれる理由です。
手洗いキャビネットは手洗いカウンターと同様に室内のスペースが求められるだけでなく、設置工事が複雑なため高額になる点がデメリットです。
トイレに手洗器を設置する工事にかかる費用相場
既存のトイレに手洗器を設置するには工事が必要です。正確な工事費用は業者によっても異なり、見積もりをもらわなければわかりませんが、業者を選ぶうえで費用相場を知っておくことは重要です。この項ではトイレに手洗器を設置する工事にかかる費用相場を紹介します。
置き型の手洗器
置き型の手洗器の設置工事は6万円~15万円ほどが必要です。置き型の手洗器の場合、洗面ボウルの設置と給排水の接続のみで工事が完了します。サイズも比較的小さいことから安価に施工できるのが特徴です。
費用の内訳は主に商品代と施工費で、商品はメーカーやデザインによって異なるため予算とも相談をして決めましょう。品は安価なものであれば1万円台で購入でき、施工費は5万円ほどを見ておけば十分です。
壁掛け手洗器
壁掛け手洗器の設置工事では6万円~25万円ほどが費用相場です。既存の壁に設置する工事であれば安価ですが、壁に埋め込む必要がある場合には大工工事や内装工事が必要になるためそれに合わせて費用も高くなります。
商品代は置き型タイプよりも少し高いくらいで大きな差はありませんが、施工内容によって費用が大きく変わります。設置のみの場合はおよそ5万円ほどですが、壁の開口や内装工事が必要になる分費用はかかりますが、トイレの空間が与える印象を大きく変えることに期待できます。
コンパクトタイプ
コンパクトタイプの手洗器はおよそ5万円ほどで工事ができ、手洗器を設置するリフォームでは最も安価な方法です。洗面ボウルがコンパクトなことで費用も抑えやすく、デザインにあまりこだわることはできませんが、家族のみが使用するトイレであれば経済的です。機能が最小限なため施工にかかる費用も4万円ほどを見ておけば十分です。
手洗いカウンター
手洗いカウンタータイプの場合、設置費用の相場は10万円~20万円ほどです。手洗器の設置だけでなくカウンターを設置するため商品代も高くなります。
カウンターの設置方法として脚があるタイプと壁棚のように下地に固定する方法があり、後者では壁内の下地がしっかりしている場所に取り付ける必要があります。場合によっては下地の補強が必要になることもおさえておきましょう。
手洗いキャビネット
手洗いキャビネットの設置工事ではおよそ15万円~25万円ほどがかかります。手洗いカウンターにキャビネットの分の費用が加算されたイメージで、商品代の分価格が高くなります。キャビネットを床置きではなく下に空間を作る場合はより強固な下地が必要で、作業も難しくなるため費用が高くなる傾向があります。
手洗器を設置する際に気をつけるべきこと
手洗器を別で設置する際には費用以外にも気をつけるべきことが多々あります。手洗器の設置を考えている方は工事の前に併せて読んでおくことでトラブルを避けられます。
手洗器の後付けも可能
手洗器の設置は交換以外に新設することも可能で、極論トイレリフォームと同時に施工しなくても設置することはできます。しかし、新たに設置するよりも給排水管が残っている交換工事のほうが費用を抑えやすく、トイレリフォームと同時に行った方が手間も費用も少なく済みます。とくに同時に施工することで完成形を意識して工事の順番を決められるため、完成時に良い収まりになる点は大きなメリットです。
交換工事では既存手洗器の取り外しと新しい手洗器の設置で完了しますが、新たに設置する場合は給水管や排水管を引き回し、接続する工事も必要になるため、費用こそかさみますが後からできる工事ではあります。
設置するスペースは十分か
手洗器を設置する場合、一番ネックになるのが設置のためのスペースです。トイレの面積は集合住宅では1畳ほど、戸建てでも2畳あるトイレはなかなかありません。空間が狭ければ間取りを変更する工事が必要となるため工事費用や期間、他の部屋の間取りが変わることがあります。
あまりスペースがないと感じる場合でも、コンパクトな壁掛けタイプを採用するなど工夫次第で工事費用をおさえた施工もできるので依頼する業者に相談してみましょう。水道業者は設置だけでなく設置後の使用感も参考にして意見を出してくれるので、ただ設置できるかどうかではなく設置して快適かどうかも話し合って決めることが重要です。
機能によって費用が異なる
手洗器の機能によって本体価格に違いがあり、工事費用に差が出る点に注意しましょう。最低限の機能でシンプルな手洗器の場合は金額が安くなります。自動水栓や電気温水など機能性の高いものは本体価格が高額です。設置の際には予算とも相談し、本当に必要な機能であるかどうか見極めることを意識しましょう。
手洗器のトイレリフォームでは事前に費用を確認し、相見積もりをすることが大事です。また、予算や機能などの条件をまとめておき、業者に要望を正確に伝えて、最適な提案をもらうことも重要です。
給排水は確保できるか
手洗器のトイレリフォームでは、給水や排水を確保できるかどうかが重要です。独立型の手洗器の工事では、基本的に給排水管の移設が必要になります。給排水管の工事が発生すると、その分だけ工事費用は高くなります。
とくにマンションのようにスペースが限られていたり、他の部屋に影響を与えたりしてしまうことから給排水管の移設が行えない物件もあります。住宅の構造上の問題で手洗器を設置できない場合は依頼する業者とも相談をしてどのような方法があるかを相談するのが望ましいです。
たとえばTOTOが行うTOTOワンデーリモデルでは、マンションのように新規の給排水管の立ち上げが難しい場所でも設置できるキャビネットタイプの手洗いを設置できるよう工夫されています。給排水管を隠蔽して便器に合流するように作られているため見た目もスッキリしていてデザイン性の高い手洗器の設置が安価で行えます。
DIYでの工事は非推奨
トイレはともかく手洗器くらいなら自分で設置できるのでは…と考える方も少なくないですが、手洗器のトイレリフォームをDIYするのはおすすめできません。水栓工事なので給水や排水を正しく接続しなければ事故につながるため難易度は高く、壁内の気づかない場所で水漏れが起これば建物にもダメージを与えます。
給排水工事は工事直後は正しく使えているように見えても、時間が立って部品が劣化するとともに水漏れを起こします。しっかりとした施工が行えていなければ劣化も進行しやすく、長く使用したいのであれば専門家に任せるのが安心です。
トイレに手洗器を設置して快適にしましょう
トイレに手洗器を設置することで衛生的にメリットがあるだけでなく、家族全員が快適にトイレを使うことにも繋がります。手洗器を別に作ることでトイレの機能が充実するとともにデザイン的にも工夫できます。トイレに手洗器を設置することでより高機能で節電、節水が可能なタンクレストイレの導入もしやすくなるため、検討してみてください。
ハウスラボホームではトイレリフォームと同時に手洗器や内装などの付帯工事も請け負っています。まとめて施工することで手間も少なく費用を抑えることも狙えます。トイレが古くなってきた、トイレを新しくしたいなどの悩みがありましたら最適なご提案をいたしますのでお気軽にご相談ください。
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