マンションでお湯が出ない!
まずは慌てずに確認して欲しいこと
今回はマンションでお湯が出ないときの確認事項や原因、対処法、持ち家や賃貸物件などの住まい別の修理依頼について説明します。最後には、マンションでお湯が使えるようになるまでの入浴方法についても紹介します。
焦らず、お湯が出ない原因をしっかり探りましょう!
マンションでお湯が出ないときに確認すること
マンションでお湯が出ないときには、慌てずにまずは以下のことを確認してみてください。
・一部のお湯だけが出ないのか
・家全体のお湯が出ないのか
・お湯だけではなく水もでないのか
どの症状に当てはまるかによって、どこで不具合が起こっているのか調べることができます。ここでは、お湯が出ないときの症状から考えられる原因について説明します。
一部のお湯だけが出ない場合
まずは、家全体の蛇口からお湯が出るのかを確認してみてください。浴室、洗面所、キッチンなど、一部の蛇口からだけお湯が出ない場合は蛇口の混合水栓が故障している可能性があります。たとえば、浴室と洗面所では普段通りお湯が出るのに、キッチンの蛇口からのみお湯が出ない場合は混合水栓の故障のを疑ってください。
キッチンや浴室などの蛇口は混合水栓を使用していることが多く、混合水栓が故障してお湯と水の切り替えがうまくいかなくなると、お湯が出なくなってしまうことがあります。
設置から10年程度経っている場合は混合水栓が故障しているかもしれないので、水道修理業者に相談してみてください。
家全体のお湯が出ない場合
家のなかのすべての蛇口からお湯が出ない場合、給湯器の故障やエラー、またはガスが止まっている可能性があります。給湯器の電源を入れてお湯設定をしているのにお湯が出ないときや、ガスメーターのランプが点滅しているのなら、給湯器に何かしらの不具合が起こっています。
給湯器のパネルにエラーコードが表示されていたら、エラーコードから内容を確認しましょう。とくに表示がない場合は、「復帰作業」をしてみてください。詳しい方法については後ほど記載しています。復帰作業を試してみてもお湯が出ないときには、修理業者に相談してみましょう。
給湯器の寿命は7〜10年程度です。設置から7年以上経過している場合には給湯器の寿命も考えられますので、交換を検討してください。
お湯だけでなく水も出ない場合
蛇口をひねったときに、お湯だけではなく水も出ない場合には給水設備、止水栓、元栓のどこかの不具合、または計画断水が考えられます。
まずは地域で「計画断水」が行われていないか、マンションのお知らせ掲示板などで確認してみてください。
計画断水ではなかった場合、室内の止水栓を確認してみましょう。止水栓は蛇口の下にしまってあるので、止水栓を反時計回りに回してみてください。止水栓を開いても水が出ないのなら、元栓を確認します。元栓のメーターボックスはマンションでは廊下や共用廊下に設けられていることが多く、メーターのなかは発泡スチロールで囲まれていることもあります。元栓が見えたら、反時計回りに回してみてください。
止水栓と元栓を開いても水が出ない場合、マンションの給水設備に異常がある可能性があります。マンションの管理事務室に連絡し、ほかの住民からも連絡が入っていないのか確認してみてください。管理事務室と連絡が取れない場合は、緊急センターに連絡し、対応依頼をしてみましょう。
他のガス機器も使えない場合
すべての蛇口からお湯が出ないだけではなく、ガス機器も使えない場合にはガスが通っていないのかもしれません。まずはガスメーターが正常に動いているかを確認してみてください。ガス遮断装置付きのガスメーターの場合、ガス漏れや長時間の使用、強い地震などを感知するとガスメーター側から自動的にガスが遮断されることがあります。ガスメーターが遮断されていたときには、メーターにある復帰ボタンを使って復帰作業をしましょう。
1. 家の中のすべてのガス機器を止めます
2. 給湯器本体についている「復帰ボタン」のキャップを反時計回りに回して外します
3. 復帰ボタンをしっかりと押し込み、赤いランプが点灯したら指を離してください
4. 赤いランプが点滅し3分ほど待ちます
5. ランプの点灯が消えたらガスが使えるようになっています
復帰方法はとても簡単です。ガスが使えないときやエラーコードが表示されているときにも、復帰作業をしてみましょう。
復帰作業をしてもお湯が出ない場合、ガスの元栓が閉まっていないか確認してください。
マンションの場合、ガスの元栓は玄関脇や共用廊下の扉のなかにあります。ガスの元栓は入居時には閉まっていることが多いので、入居時にガスの元栓が閉まっていたらガス会社に連絡し、作業員に開栓作業をしてもらいましょう。
給湯器の設置場所を確認して異常がないかチェック
マンションでは、給湯器が玄関横のメーターボックスまたはベランダに設置されていることが多いです。家全体のお湯が出ない場合には、給湯器を確認してみてください。
異常音がするときには早急な対応が必要です。「ピーッ」という音は、ファンモニターの不具合や燃焼時に異常があるとき、空気とガスのバランスが崩れているときに聞こえます。ただし、ピーっという音は、空気過剰によって鳴ることもあるので、音が一時的な場合には気にする必要はありません。
「ボンッ」という爆発音のような音がする場合には、着火時に内部部品が爆発的な着火をしている可能性があります。音がしたあとにガス臭がするときや、排気口から黒煙がでているのなら給湯器が不完全燃焼を起こしている可能性があるので、すぐに使用を中止してガス会社の緊急窓口に連絡してください。不完全燃焼を放置して使用を続けると、室内設置の給湯器だと一酸化炭素中毒が危惧されるからです。
一酸化炭素中毒とは、一酸化炭素を吸い込むことによって血液中の酸素がとても少なくなり「頭痛・めまい・吐き気」などの症状が出てしまうことをいいます。吸い込み続けると意識がなくなり、亡くなってしまうこともある危険な中毒です。一酸化炭素は、ものが「不完全燃焼」すると発生しやすくなります。しかし、一酸化炭素は「無色・無臭」のため、発生に気づかないことも少なくはありません。給湯器内で不完全燃焼が起こっている可能性があるときには、すぐに窓を開けて換気をしてください。
すべて試しても解決しない場合は修理を依頼しましょう
お湯が出ない場合の確認事項や対処方法について紹介してきました。これらのことを試してもお湯が出ない場合には、修理が必要なので修理会社に依頼をしてください。
ここでは住宅別に修理依頼の方法を説明します。
持ち家の場合
戸建やマンションなどの持ち家の場合、お湯や水が出ないなどのトラブルが起こったときには自分で修理依頼をしなければなりません。蛇口や給湯器に不具合があるときには「給湯器販売・工事業者(水道業者)」「ガス会社」「給湯器メーカー」のいずれかに修理依頼をします。
保証期間内であれば給湯器を購入した業者に修理依頼をすることが考えられますが、保証期間が過ぎていれば購入した業者に拘る必要はありません。希望する条件に応じて業者を選んで依頼しましょう。
賃貸マンションの場合
賃貸マンションの場合、給湯器の所有者は管理会社や大家さんなので、勝手に修理してはいけません。まずは、管理会社または大家さんに連絡し、給湯器に不具合が起こっていることを伝えます。給湯器の修理は基本的には管理会社か大家さんが負担するものなので、住民負担はありません。
ただし、給湯器に物をぶつけて故障した場合や、自分で修理しようとして症状が悪化してしまったなど、入居者の不注意で故障したときには修理費を請求されるケースもあります。
リース契約の場合
給湯器をリース契約している場合、給湯器が故障したときにリース契約をしている会社に連絡します。修理費用が負担してもらえるかどうかは契約内容によって異なりますが、給湯器はリース会社のものなので、まずは契約会社に連絡してみてください。
「給湯器のリース契約」はあまり馴染みがないかもしれませんが、最近導入されることが多くなっています。給湯器のリース契約では給湯器を購入するのではなく、月額料金をレンタルするシステム。簡単に言うと、給湯器のサブスクリプションです。給湯器を購入するときには「給湯器の本体価格・工事費」などがかかりますが、リース契約であればこれらの料金も月額料金に含まれているので初期費用がかかりません。
修理費用も契約会社が負担する契約内容のものが多いようですが、契約の種類によって異なるので、契約内容は必ず確認しておきましょう。
分譲マンションの場合
分譲マンションの場合、給湯器はマンションの共有部分やベランダに設置されているので、マンションの所有物だと思われがちがです。しかし、給湯器は「専用部分」扱い。そのため、給湯器は住人の所有物とみなされ、修理や交換は住人負担になってしまいます。
マンションの管理会社には給湯器を修理する義務はないので、修理依頼をするときには、持ち家と同様に自分で修理会社に依頼しなければなりません。
お湯が使えるようになるまでの入浴はどうする?
給湯器の修理の場合、何日間かお湯が使えないことがあります。そんなときには、以下の方法で入浴または体を清潔に保ちましょう。
・銭湯に行く
・漫画喫茶でシャワーを浴びる
・実家や友人にシャワーを借りる
・体を拭いたり流さないシャンプーを使う
自宅近くに銭湯や漫画喫茶がある場合は、銭湯や漫画喫茶がおすすめです。銭湯が苦手な方はシャワー付きの漫画喫茶に行きましょう。店舗によっては基本料金に加えて、シャワー料金やタオル料金が必要なこともありますが、シャワーのみの利用であれば銭湯よりも安くなります。
近くに実家やシャワーを貸してもらえる友人がいるのなら、貸してもらうという選択肢もあります。どれも難しい場合や時間がない場合には、体を拭いたり洗い流さないシャンプーを使って乗り切りましょう。タオルはレンジで温めてホットタオルを作ると体を冷やさずに済みます。
まとめ
毎日当たり前に使っているお湯は、突然出なくなるととても困ります。マンションに住んでいてお湯が出なくなったときには、まずはお湯が出る範囲を確認し、自宅でできる範囲の対処法を試してみてください。マンションの場合は給水設備に不具合が起こっている可能性もあるので、管理室にも連絡してみましょう。それでも改善しないときには無理をせず、修理依頼をしてください。賃貸物件や給湯器をリース契約しているのなら、自分で手配せずに管理会社や大家さん、リース契約の会社に連絡してください。
不具合の状態によっては何日間かお湯が使えないこともあるかもしれません。この記事で紹介した方法で数日間、乗り切りましょう。
- 北海道
- 宮城県
- 山形県
- 福島県
- 新潟県
- 富山県
- 石川県
- 福井県
- 長野県
- 茨城県
- 栃木県
- 群馬県
- 山梨県
- 埼玉県
- 千葉県
- 東京都
- 神奈川県
- 岐阜県
- 静岡県
- 愛知県
- 三重県
- 滋賀県
- 京都府
- 大阪府
- 兵庫県
- 奈良県
- 和歌山県
- 岡山県
- 広島県
- 島根県
- 山口県
- 愛媛県
- 香川県
- 福岡県
- 佐賀県
- 長崎県
- 熊本県
- 大分県
- 鹿児島県