給湯器がつかない!
原因と自分でできる対処法を解説
給湯器がつかない原因はいくつかあり、症状によっては自宅で解決することも可能です。
この記事では、給湯器がつかない原因とその対処法をご紹介します。
給湯器がつかないときは、慌てずにこちらの記事を参考に必要な対応を行ってみてください。
まずは設置しているリモコンの状態を確認
給湯器がつかないときには、まず設置しているリモコンを確認します。
台所や浴室に設置されているリモコンが正常に動いているのかをチェックし、トラブルの原因がどこにあるのかを絞り込んでいきます。
給湯器がつかない原因がリモコンにある場合、以下のような症状が起きている可能性があります。
・リモコンの画面が一部、もしくは全部消えている
・リモコンのボタンを押しても反応しない
・リモコンの画面が点滅している
・温度調節が効かない
現状を把握することで、必要な対処法がわかってきます。
台所や浴室にそれぞれリモコンがある場合には、一部だけでなくすべての端末を確認しましょう。
※お湯が出ない症状については、以下の記事で詳しくまとめております。
症状別の原因と対処法
給湯器がつかないときには、具体的なリモコンの症状を参考に原因と対処法を確認します。
以下からはリモコンの症状別に原因と対処法を紹介するので、実際の状況と照らし合わせて対応してみてください。
原因と対処法:リモコンの電源が入らない時
給湯器がつかないときには、そもそもリモコンの電源が入らないこともあります。
簡単なものも含めて複数の原因が考えられるので、それぞれの内容から対処法をチェックしてみましょう。
リモコンの電源がOFFになっている
リモコンの電源がOFFになっていると、給湯器の機能を利用することはできません。リモコンの液晶画面がつかないままで、水が温まらないときには、まず電源のON/OFFを確認してみましょう。
家族の方がお湯を使わない夜間に電源を落としてしまうなど、気づかないうちにOFFになっているパターンも考えられます。
リモコンの電源がOFFになっているだけなら、改めてONに切り替えるだけで解決します。電源を入れ直した上で、給湯器がつかないかもう一度確認してみてください。
給湯器の電源コンセントが抜けている
電源コンセントが抜けている場合も、給湯器がつかない症状につながります。
給湯器のコンセントは屋外に設置されていることが多いため、気づかないうちに何らかの理由で抜けていることもあるのです。その場合は電源コンセントをつけなおすことで、給湯器のトラブルを解決できます。
同様のトラブルを繰り返さないために、なぜ電源コンセントが抜けてしまったのかを把握し、それに合わせた解決法を実施することもおすすめです。
例えば給湯器の電源コンセントは、簡単に抜けることのないようにねじって差し込むタイプのものがあります。ねじらずに差し込んだ場合、些細なことで抜けやすくなってしまうので、きちんとした装着方法を確認しておくことで再発を防げます。
そのほか、動物の接触や誰かのいたずらによってコンセントが抜けた可能性がある場合、カバーとカギがついたコンセントに取り替えるという対策も有効です。
ブレーカーが落ちている
給湯器がつかないときには、ブレーカーが落ちていることが原因の可能性もあります。
漏電などによって一定時間異常な電流が発生すると、安全装置が作動してブレーカーは落ち、自動で電気の供給が遮断されてしまいます。エコキュートなどの電気給湯器だけでなく、ガス給湯器も電気を使用するため、ブレーカーが落ちると機能が使えなくなります。
台風などの自然災害で停電が起きた場合などは、ブレーカーを上げて電気の供給を再開することで解決します。ブレーカーが落ちた理由が給湯器以外であれば、そのまま給湯器を使用しても問題ありません。
しかし、給湯器の箇所のブレーカーが落ちている場合には、給湯器が故障して漏電が起きている可能性があります。
給湯器そのものに漏電の原因がみられるときには、使用を中止してメーカーに相談してみてください。
落雷の影響
落雷によって過剰な電気が発生した場合も、給湯器の安全装置が働いて使用ができなくなることがあります。
直近で落雷の被害があったときには、給湯器にも影響が出る可能性があります。
落雷によって給湯器がつかない場合、以下のどちらかの方法で給湯器をリセットすることで改善するケースがあります。
①給湯器のコンセントを一度抜き、10秒ほど待ってから再び差し込む
②給湯器のリモコンの電源を落とし、再度入れなおす
しかし、落雷が原因のトラブルでは、給湯器の内部に影響を及ぼして電装基盤などが損傷することもあります。その場合には修理が必要になるので、上記の方法を試しても解決しない場合は業者に依頼して対応をお願いしましょう。
リモコンの不具合または配線不良
給湯器のリモコン本体に不具合が発生しているときや、配線不良が起きているときも通常利用ができなくなります。
長期間使っている給湯器は、配線内部で腐食が進み、接続端子部分が絶縁するケースがあります。リモコン本体の電子基盤も経年劣化によって故障の可能性が高まるため、古い給湯器が急につかなくなった場合には不具合が発生しているのかもしれません。
リモコン本体や配線に問題があるときには、リモコンの交換や修理対応が必要です。専門の業者に依頼する必要があるため、分解などはせずに速やかに対応可能な業者へ相談しましょう。自分だけでの修理は怪我のリスクがあり、別のトラブルを産む可能性があるため避ける必要があります。
原因と対処法:液晶パネルがつかない時
給湯器のリモコンの液晶パネルがつかない場合には、以下のような原因が考えられます。
それぞれの対処法を確認して、原因に合わせた対応を進めてみてください。
節電モードになっている
給湯器のリモコンには、使用をしていないときに電力の消費を抑える「節電モード」が搭載されていることがあります。
節電モードになっている場合、一定時間操作がないと自動で液晶パネルがOFFになりますが、故障ではありません。給湯器のリモコンスイッチを押すか給湯機能を使用することで、再び液晶パネルが点灯し問題なく使用することが可能です。
しかし、節電モードの機能を搭載していないもしくは設定していないのに液晶パネルがつかない場合には、リモコンの故障が考えられますので修理が必要です。
リモコンの不具合または配線不良
給湯器のリモコンに不具合や配線不良がみられる場合にも、液晶パネルがつかないことがあります。
経年劣化や地震などの自然災害で負担がかかると、リモコンの内部に問題が起きて突然壊れるケースも珍しくありません。
ボタンを押したり電源を入れなおしたりしても液晶パネルがつかないときには、何らかのトラブルによる故障が疑われます。この場合もリモコンの電源が入らないケースと同様、専門業者に交換や修理依頼をする必要があります。
自宅に複数の給湯器のリモコンがある場合、すべての液晶パネルを確認して、不具合が起きているものを特定しておくことがおすすめです。リモコンに問題がある場合には、それ以外の場所では通常通り給湯機能が使える可能性があります。それぞれのリモコンをチェックしなおして、交換や修理が済むまでは正常に使える端末を利用するようにしましょう。
原因と対処法:給湯器本体の電源が入らない時
リモコンではなく給湯器本体の電源が入らないときにも、複数の原因が考えられます。
症状を把握することで対処法を導き出せるので、以下を参考に給湯器本体の電源に問題があるときのポイントをチェックしてみてください。
ガスの供給が止まっている
ガス給湯器を使用していて本体の電源が入らない場合、ガスの供給がストップしている可能性があります。
ガスコンロが点火するか確認し、反応しない場合にはガスの元栓がしまっているかもしれません。その場合はガスメーターのガスの元栓をひねって開き、供給を再開させることで給湯器の電源が普及します。
ガスメーターを確認し、液晶画面に「ガス止め」の表示がある場合や、ガスメーター上部の赤いランプが点滅している場合にはガスが遮断されています。長時間の利用や異常な過流量があると、ガスメーターが自動で供給を止めることがあり、その場合には復旧作業が必要です。
基本的な復旧作業は以下の流れになるので、ご自宅のガスメーターで試してみてください。
・ガスの利用を止め、ガス栓をすべて閉める
・ガスメーターについている復帰ボタンを数秒間押し続ける
・1分程度待機する
・液晶画面のガス止め表記や赤いランプが消えたことを確認する
また、プロパンガスを使用している場合には、ガス切れによって供給が止まっている可能性も考えられます。いつもより多くのガスを使用すると、ガスの交換タイミングがくる前にガス切れが起きることもあるのです。
プロパンガスの供給が止まったときには、業者に連絡をして点検を依頼しましょう。
水の供給が止まっている
水の供給が何かしらの原因によって停止しているときも、給湯器本体の電源がつかないことがあります。
原因の1つは、給水バルブが閉まっているケースです。
給湯器の本体には、水を供給するための給水バルブがついています。
新しく給湯器を取りつけたときや、新居に引っ越したばかりのときなどは、給水バルブが閉まったままになっていることがあるのです。
給水バルブを全開にして供給を再開させることで、給湯器がつかないトラブルを解消できます。
2つ目の原因は、給水配管の凍結です。
寒さによって配管の中の水が凍結すると、流れが堰き止められて給湯器が使用できなくなることがあります。
気温が0度を下回るような寒い日に給湯器がつかない場合には、凍結によるトラブルも疑われるでしょう。
凍結が原因のときには、基本的には自然に解凍を待つことが対処法です。
どうしてもすぐに給湯器を使う必要がある場合には、給水配管にタオルを巻いてから30〜40度程度のぬるま湯をかけ、解凍を促す方法があります。
水圧が不十分
給湯器は点火に必要とされる水量があらかじめ設定されているため、水圧が不十分になると機能が使えなくなることがあります。使用する蛇口やシャワーを絞りすぎてしまうと、水圧が低下して給湯器がつかないことがあるのです。蛇口を全開にしてから、あらためて給湯器の電源がつかないか確認してみてください。
給湯器につながっている給水バルブが閉まっているケースも、水圧が不十分になる原因の1つになります。こちらも同様に給水バルブを全開にすることで、給湯器の水圧不足を解決することが可能です。
また、給湯器の本体についている水抜き栓フィルター(ストレーナ)に異物などが詰まってしまうと、水圧が低下してしまいます。水圧が不足しているときにはストレーナをチェックし、サビやゴミなどの異物がある場合には水洗いなどで取り除きましょう。
なんらかのエラーが出ている
給湯器にトラブルが発生している場合、リモコンにエラーコードが表示されることがあります。
エラーコードは給湯器本体に起きているトラブルを示す内容となっていて、通常はいくつかのアルファベットと数字の組み合わせでできています。
エラーコードが表示されている間は給湯器を使用できないため、各コードに合わせた方法で解除をしなければなりません。給湯器の取扱説明書には、エラーコードの内容と対処法が掲載されています。
表示されているエラーコードと照らし合わせることで、何が原因となっているのかを確認することが可能です。
取扱説明書がない場合には、メーカーのホームページからエラーコードを検索することもできます。
ノーリツやリンナイといった使用している給湯器のメーカーを確認して、それぞれの公式ホームページをチェックしてみましょう。
エラーコードによっては自分で対処できるパターンもありますが、なかには故障など簡単には直せない原因が提示されることもあります。その場合は専門業者に点検や修理を依頼し、必要な対応を任せる必要があるでしょう。
給湯器本体の故障
給湯器本体の電源がつかないときには、故障の可能性も考慮しなければなりません。
一般的に給湯器は継続利用による負荷と部品の経年劣化によって、7〜10年程度で不具合が発生しやすくなります。既に長期間使用した給湯器の場合には、製品としての寿命が近づいているために故障が発生しやすくなっているのかもしれません。
給湯器本体が故障しているときには、交換と修理の2つの対処法が考えられます。修理の方が交換よりもコストは抑えられますが、長年使っている給湯器はその後も故障の可能性が高いです。
修理しても再び電源がつかなくなったり、別の部品が故障したりといった不具合に見舞われることもあるでしょう。また、給湯器の年式によっては、修理に必要な部品が確保できないこともあります。その場合は修理が不可能となり、交換対応になってしまいます。
いずれにせよ専門業者に点検してもらった上で判断することになるので、故障の可能性があるのなら早めの対応がおすすめです。
原因と対処法:リモコンが操作できない時
給湯器のリモコンが操作できなくなると、電源がつかないといったトラブルに発展します。
以下からは、リモコンが操作できないケースを参考に、対処法を紹介します。
ロック機能がかかっている
ガス給湯器やエコキュートのリモコンには、操作を制限するロック機能がついていることがあります。知らないうちに各種ロック機能がONになっていると、リモコンが操作できなくなる可能性があります。
例えばお子様が誤って給湯器を操作することを防ぐチャイルドロック機能が設定されていると、通常の操作が受け付けられません。一度チャイルドロックボタンを押して、ロック状態を解除してください。
また、ガス給湯器やエコキュートには「省エネモード」が取り入れられていることがあります。省エネモードは待機時間の無駄な電力を抑えることができる便利な機能ですが、一部のボタン(呼び出しスイッチなど)が機能しなくなる可能性があります。一定時間操作がないと自動で省エネモードに切り替わることがありますが、その場合にはお湯を出したり別のボタンを押したりすることで解除可能です。
時計が設定されていない
エコキュートに設定されている時計機能が何らかの理由によってリセットされてしまった場合、再設定が完了するまで操作ができないことがあります。リモコンの時間表示が点滅していたり、「時計を合わせてください」といったメッセージが表示されている場合には、改めて時計の設定を行いましょう。時計の設定方法は給湯器ごとに異なるため、取扱説明書やメーカーのホームページから詳細を確認してください。
特に給湯器のリモコンを操作して設定を変えていない場合でも、停電などでブレーカーが落ちると、強制的に時計がリセットされてしまうケースがあります。心あたりがあれば、時計設定を済ませてから再度エコキュートの操作ができないか試してみてください。
その他:湯量とリモコンの音が合わない時
ガス給湯器やエコキュートは、お湯はり中に実際の湯量とリモコンから流れるメロディがズレることがあります。例えば、以下の様な症状です。
・お湯はりの終了を知らせる音が鳴ったのに、お湯がいっぱいじゃなかった
・お湯はりが終わっているのにメロディが鳴らない
・リモコンを押したときに鳴るはずの操作音が聞こえなくなった
これらは全て故障の可能性が考えられます。
音の問題は内部の基盤トラブルが原因となっている可能性があるので、まずは自宅にある給湯器のリモコンをすべてチェックし、正常に使用できるのかを確かめてください。特定のリモコンのみ音が合わない場合には、そのリモコンだけに問題が発生していると考えられます。一方ですべてのリモコンで同様のトラブルがみられる場合、エコキュート本体に原因があるのかもしれません。
すべて試しても直らない時は修理業者へ依頼を
ここまでの内容を参考に症状と対処法をすべて試しても、給湯器がつかない問題が解決できなかった場合には、修理対応が必要になります。
給湯器の修理は、専門の資格や専用工具が必要になるため、専門業者に依頼することが一般的です。
給湯器の修理は、「給湯器販売・工事業者」「給湯器メーカー」「ガス会社」に依頼することが可能です。
業者選びのポイントについては、こちらの記事を参考にしてみてください。
給湯器がつかない場合の修理にかかる時間と費用
給湯器がつかない場合、まずは修理にどの程度の時間と費用がかかるのかを把握しておくことがおすすめです。基本的に給湯器の修理にかかる時間は、修理する箇所や必要な部品の在庫の有無などによって変わります。早ければ修理依頼から1日程度で終わることもありますが、3〜4日ほどの時間が必要になる可能性も考えられるでしょう。リモコンのみの修理の場合には、1〜3時間程度の短時間で済むこともあります。
複数の業者から見積もりをとって比較する場合にはその分時間もかかるので、余裕を持って修理期間を設定することがポイントです。
また、冬季シーズンは給湯器の需要が高まる関係から、修理対応に時間がかかることがあります。年末年始などもスムーズな対応が難しくなることがあるため、タイミングによっては通常よりも時間がかかる可能性があることも把握しておきましょう。
給湯器の修理にかかる費用相場は、修理を行う箇所によってばらつきが出ます。そのためまずは業者に見積もりを依頼し、修理依頼をする前にきちんとかかる費用を把握することが必要です。業者によって修理費用や対応サービスが変わるので、なるべく複数の業者から相見積もりを取り、納得の上で依頼するようにしましょう。
また、業者を呼んだ結果修理が不要となった場合にも、出張費用や点検費用が発生することがあります。どのタイミングで費用が発生するのかを確認することも、無駄なコストをかけないコツです。
スムーズな修理のためおさえておきたいポイント
給湯器の修理を依頼する場合には、以下のポイントを伝えられると話がスムーズに進みます。
・具体的に給湯器にどのような症状が出ているのか(ずっとつかないのか、特定の条件でつかないのかなど)
・いつから症状が出はじめたのか
・症状の範囲はどこまでか(特定のリモコンだけなのか、本体を含めたすべての機器なのかなど)
・給湯器とリモコンのメーカーや型番(給湯器やリモコン本体に記載)
・給湯器を設置してから何年くらい経過しているか
これらの情報をまとめておくと、業者は修理に必要な方法や部品が把握しやすくなります。
点検からスムーズに修理を行うことが可能になるので、できるだけ詳細な情報を確認しておくことがポイントです。
まとめ
給湯器がつかないときには、原因を見極めてそれに合わせた対処が必要になります。
簡単に解決できるケースも珍しくないので、まずは給湯器がつかない原因として考えられるパターンをチェックし、該当するものがないか確認してみてください。
ご紹介した対処法を試しても給湯器がつかない症状が改善されない場合は、故障していることが考えられます。対応にかかる時間も考慮し、なるべく早めに依頼できる修理業者を探しておきましょう。
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